ホワイトニング
ホワイトニングとは、歯を削ったり人工物を付けたりせずに、歯そのものを白くする方法です。
主訴 |
歯を白くしたい
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診断名 |
審美障害
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治療法 |
ホワイトニング
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リスク・副作用 |
知覚過敏(24時間以内に解消)
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費用 |
オフィスホワイトニング 1回1万円
ホームホワイトニング 3万円
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治療期間 |
1か月
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術前
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術後(特に下の歯が白くなってます)
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術前
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術後
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術前
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術後
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白く美しい歯
古代エジプトのクレオパトラが、ペパーミントの葉を歯に貼り付けて磨いたと言われてるぐらい、古代から白い歯は重要視されていました。
「芸能人は歯が命」というCMが昔流行りましたが、最近は芸能人だけでなく、一般の方も白い歯に興味を持たれています。
人と会って話す機会の多い接客業や営業の方はもちろん、新大学生・新社会人・成人式・結婚式を控えた人など。
口元からのぞく白く清潔な歯は、その人の魅力を引き立てます。
しかしながら、実際に歯を白くするにはどうすれば良いのか分からない人が多くいらしゃいます。ここでは、削らないで歯を白くするホワイトニングについて説明します。
歯は、何で変色するの?
食べ物・飲み物などが原因
たばこ・カレー・コーヒー・紅茶・お茶・ワインetcによる濃い色素(ステイン)が、歯の表面を覆う唾液から作られるペリクルというタンパク質に付着し沈着することで変色。家での歯磨きでは、なかなか除去できません。
虫歯などが原因
虫歯の部分は、初期ではエナメル質が脱灰して白っぽくなり、進行すると黒くなってしまいます。虫歯が進行して神経が死んでしまうと、歯全体が変色してきます。また、虫歯のところを金属で治療すると、金属がイオン分解して歯を変色させますし、治療したところは当然金属の色になってしまいます。CRという光で固まる白いもので治すと、しばらくは綺麗ですが、長期間になると、CRが変色してしまいます。
薬が原因
●テトラサイクリンという抗生物質を、歯が形成される子供の頃(乳児〜7歳ぐらい)に長期間服用することで、象牙質に色素が沈着して、歯が変色(黄色や灰色の横縞模様)してしまいます(テトラサイクリン歯)。
昭和40年代生まれの方に多く見られます。現在は、あまり子供にテトラサイクリンは使用しません。
●フッ素をエナメル質ができる時期(6カ月〜5歳ぐらい)に多量に摂取してしまうと、歯に白や褐色の斑点ができてしまうことがあります(歯牙フッ素症)。
≪アメリカのある集落の人々の歯に褐色の斑点が生じることが報告されました。これは、氷晶石という石に含まれるフッ化物が川の水に溶け込んでしまい、この水を飲み続けることによって歯に褐色斑が生じることが判明しました≫
加齢が原因
年を重ねていくと、歯の表面のエナメル質が薄くなっていき、また内部の象牙質の色が濃くなってきます。これによって、薄くなったエナメル質の下から、黄色みを増した象牙質の色が透けて、黄色っぽく見えるようになってきます。
先天的な場合
もともと、歯の表面のエナメル質が足りない方がいらっしゃいます。
エナメル質形成不全と言い、遺伝的・全身的・局所的な要因によりエナメル質が形成不十分なものの事です。
乳歯・永久歯ともに見られ、歯の一部のこともあれば、歯全体のこともあります。
固いエナメル質が無いので虫歯になりやすく、また、象牙質の色が表面に出てしまうので、茶色っぽい色になります。
ホワイトニングの方法は?
ホームホワイトニング
歯科医院で作った専用トレーに低濃度の薬剤を使用して、自分の家で行います。
低濃度の薬剤なので、ゆっくり白くなりますが、白くなった後の後戻りが少ないです。一日に2時間〜4時間ぐらい使用し、数日〜2週間で白さを実感できます。
オフィスホワイトニング
歯科医院で行うので、高濃度の薬剤を使用でき、短時間で白くすることができます。
しかし、ホームホワイトニングに比べると後戻りが大きいです。
何で白くなるの?
ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素(H2O2)や過酸化尿素(CH6N2O3)が化学反応を起こして酸素(O2)と水(H2O)、尿素(CH4N2O)に分解されます。この時に発生する酸素が、歯の組織中の有機物(着色物)を分解して汚れを落とします。また、この反応と伴に、歯の表面のエナメル質を曇りガラスのような状態に変化させることで歯を白く見せます(マスキング効果)。
これらの薬剤は、長年、消毒剤として使用されており、一定の濃度では安全性が確認されておりますが、歯科医師の指導の元、適切に使用しなければなりません。
どんな歯でも白くなるの?
歯が変色した原因によっては、白くできない場合があります。
飲食物や加齢が原因の場合は、白くなります。薬が原因の場合も、白くなりますが、慎重に行わないと、例えば縞模様が余計目立つようになってしまったりすることがあります。虫歯で詰めた金属物は、白くなりません。神経が死んでしまった歯は、ある程度白くなりますが、生きている歯よりは白くなりません。先天的な原因の場合も、効果が無いことが多いです。保険で作った、さし歯は、プラスチックでできているので、変色してしまいます。残念ながらホワイトニングの効果はありません。クリーニングして少しは白くなりますが、場合によっては、新しくセラミックを入れるのが良いかもしれません。
ホワイトニングの適応は、しっかり見極めないといけません。
副作用はあるの?
歯がしみる知覚過敏が生じる方がいます。
ホワイトニング剤がエナメル質の内側にある象牙質にまで浸透して生じます。歯に亀裂や破折があると生じやすいです。このような場合は、ホワイトニング剤の使用を一時的に中断していただくことで、症状は軽減・消失します。
ホワイトニング剤が、歯肉や唇についてしまうと、ヒリヒリした痛みが出てしまうことがありますので、使用方法をしっかり守ってもらう必要があります。これは、1〜2時間で治ります。
できない人はいるの?
冷たいものがしみる方は、できないことはないですが、知覚過敏がでやすいです。
18歳以下の方は、まだ歯の成長過程にあり、安全性が確立されていないので、行いません。また、妊娠中や授乳中の女性は、精神面・肉体面からも不安定なので、避けたほうが良いと思われます。
カタラーゼという過酸化水素を水と酸素に分解するのに必要な酵素を持っていない無カタラーゼ症(遺伝病の一つ)の方は、ホワイトニングをすることはできません。
効果はどれくらい持つの?
個人差はありますが、処置前の状態にまで戻ることは少ないです。
しかし、時間の経過と共に、どうしても色は後戻りをします。
車を綺麗にしても、使っていると汚れてしまいます。それと同じように、歯も毎日使用しますので、再び飲食物の濃い色素(ステイン)が、歯の表面に沈着してしまい変色します。 また、ホワイトニング剤によってエナメル質を曇りガラス状にして白く見せていたマスキング効果が、歯の再石灰化によって数か月で消えてしまいます。
よって、定期的な歯のクリーニングが重要なのと、再び黄色くなってきたなと思ったら再ホワイトニングをお勧めします。
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